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執筆者の写真Kanchi

黒潮生物研究所 滞在のTips

更新日:3月28日

高知県の西南部にひっそりとある黒潮生物研究所。ここには海洋生物(特に無脊椎)の保全、分類、生態を専門にする研究者の方々がいます。一泊500円(社会人は1,000円)で泊まれる宿舎もあるので、学生も滞在してサンプリングなど研究活動を行うことができます。インターンという形で職員の専門分野を学び、調査や標本作成などを体験させてもらうことも可能です。必ずしも職員の専門と完全一致している必要はなく、相談すれば柔軟に対応してもらえると思います。


非常に良い場所なんですが、アクセスや周辺環境、滞在生活の情報が不足しているので、私の経験を踏まえて、ここにまとめたいと思います。滞在を検討している方の助けになれば幸いです。以前わたしは、土日に職員がいないという盲点に気づかず、金曜日に来たことを後悔しました。


1.アクセス

アクセスは良いとは言えないです(悪い)。車をお持ちでない方は、宿毛駅や道の駅大月(ふれあいパーク大月)まで電車かバスで来て、職員に迎えに来てもらうというのが一般的です。ほとんどの人は宿毛駅で拾ってもらうようです。その後、スーパーに寄ってくれるので食材を買ってから研究所に向かいます。事前に交通手段と到着時間を職員に伝えておきましょう(帰る時間も)


2.研究所の周辺

研究所の周りには民家がいくつかあるだけで何もありません。徒歩ではコンビニもスーパーにも行くことが出来ません。自転車があれば行けるかもしれませんが、坂が多いので大変だと思います。民家のほうに行くと、自販機があります。32.779773, 132.730290のあたり。

食料が尽きたら、研究員か事務員さんに頼むと連れて行ってくれます。ただし、基本的に土日は職員もいないので、金曜日の時点で月曜までの食料があるか確認しておきましょう忙しそうにしている職員に頼みづらいというときは、車で来ている学生にお願いすると良いかもしれません(僕はこうしていました)。自炊するのであれば、事前に献立を考えておいたほうがスムーズに買い物できるし、買い忘れもなくなって一石二鳥です。


3.宿泊棟の環境


部屋

宿泊棟には、泊まれる部屋が全部で5つあります。一人個室×2と、4人ほど寝れる畳部屋×2、2段ベッド×2の部屋です。利用願いを提出するときに、部屋の希望を出せます(混雑時は希望が通らないこともあると思う)。研究棟のほうにも個室と4人部屋があります。混雑時はこっちになるかも知れません。WiFiやコンセント、延長コードなどもあります。エアコンも全部屋ついているので快適です。布団や毛布、枕もとてもきれいです。枕は柔らかめです。全室鍵付きなので、外出する際は施錠することが出来ます。相部屋だと難しいかも…。貴重品入れ金庫などはありません。


畳の部屋


キッチン

ガスコンロや冷蔵庫、冷凍庫、調理器具、食器など基本的なものは揃っています。炊飯器は2つ、トースターや電子レンジ、湯沸かしポットなどもあります。塩コショウなどの調味料もありますが、いつもすべて揃っているわけではありません(この間は料理酒がなかった)。有ったとしても賞味期限が切れていることもありますので、不安な方は持っていくと良いでしょう。食べられて困る食品には名前を書く人もいます。


キッチン

トイレ、風呂、洗面所

いずれも綺麗です。トイレは1Fと2Fの両方にあって、男女分かれています。お風呂は1Fに一つあります。シャワールームは男女分かれていて、それぞれ3つずつ有ります。シャンプーやボディーソープは共用のものが置いてありますが、こだわりがある方は普段使っているものを持っていくと良いでしょう。バスタオルはありませんが、足ふきマットはあります。

洗面所も2Fに2つ、1Fにひとつあります。歯ブラシや歯磨き粉は置いてないので、自分で持っていく必要があります。一応ドライヤーもありますが、暖かい風はほとんど出ません。


洗濯機、乾燥機

洗濯機は3つあります(宿泊棟に2つと、研究棟に1つ)。乾燥機も2つあります(宿泊棟に1つと、研究棟に1つ)。乾燥機は有料で、1回300円です。脱水機やハンガーも少しあるので、干すことも出来ます。外干しも可能ですが、夏だと蜘蛛の巣が大量にあるので、頑張って倒してください。


山に囲まれているので虫が多いです。夏だと巨大なジョロウグモがいたるところで巣を張っています。アシダカグモのようなクモも研究棟、宿泊棟問わずふつうにいます(キッチンにいることもある)。いちおう、害虫用の殺虫スプレーが置いてあります。医療箱も置いてあります。明かりに寄ってくるガガンボ?も多いです。夜に外を覗くと、網戸に大量のガガンボがくっついています。ゴキブリは見たことないですが、たぶんいると思います。外ではサツマゴキブリが見られます。コオロギが入ってきたこともあります。虫がきらいなひとは覚悟しておくことをオススメします。浴室にマジックハンドがあったので、それで討伐できます。夏だと、研究棟のウエット部屋には蚊がたくさん飛んでいました。


漫画、テレビ

宿泊棟には漫画や小説が置いてあります。ワンピースやこち亀、ナルトなどがあります。テレビもあるので、暇つぶしには困らないと思います。


雲が出ていないときは星がとても綺麗に見えますので癒やされます。流れ星を見たこともあります。


4.研究棟の環境

研究棟の部屋については、HPに載っているのでこちらから御覧ください。試薬や容器などは貸してもらえますが、特別なものは自分で持っていくのが無難です。事前に聞いてみるとが良いでしょう。冷凍庫はありますが、現在のところディープフリーザーはありません。クリーンベンチもなかった気がする。顕微鏡などでの観察、撮影、PCRなどが出来ます。氷は事前に製氷機で作成する必要があるみたいです。書庫や標本庫もあるので、色々と探索してみると良いです。ホタルを研究していた頃は、飼っているホタルを講義室に置かせてもらってました(レオパを飼っていた人もいた)。


ドライアイスは入手難です。通販で頼むか、宿毛市内の葬儀屋さんで買えます(ただし葬儀屋は細かい量の指定ができません。結構な量で4000円とかだった)。通販は、時間指定をしても届かないことがあるので余裕を持って注文することをおすすめします。辺境の地にありますが、ちゃんと来てくれます(Amazonも)。荷物が届くときは、事前に職員の方に伝えておくとスムーズです。


土日や夜間は職員がいませんが、鍵の場所を教えてもらえるので研究棟を利用することは出来ます。戸締まりを忘れないように。


5.周辺の娯楽施設、スポット、ごはん処

車で来ている人限定にはなりますが、いくつか周辺に娯楽スポットがあります。

  • 足摺海洋館 SATOUMI 水族館です。入場料は大人ひとり1200円。出来たばかりなので、新しいです。

  • ジョン万次郎資料館 ジョン万次郎に関する展示があります。けっこう楽しいので、時間があればぜひ。 SATOUMIと一緒に行くとセット割引があります。


  • 海遊館 以布利センター ジンベエザメが見られるらしい。入館時間や入館方法はこちらを参照。


  • 柏島 島といってもほぼ陸続きになっているので、車でいけます。晴れている日だと海がエメラルドグリーンに見えます。ミナミハンドウイルカが棲み着いているのでダイビングをするひとも多いようです。クラゲもよく採れる最高の場所です。道中、ニホンザルがいるかも??


柏島とイルカ


  • 道の駅大月(ふれあいパーク大月) お土産などが売っていて、超新鮮な鮮魚がとても安く買えます。マグロの心臓と胃袋はぜひ食べてみてほしいです。心臓は半分に切って、水につけて血抜きをする。刺し身のように薄く切り分けて、塩、ごま油、ネギをふったら完成。胃袋は一口大に切って、きゃべつと一緒に炒めた後に焼肉のタレをかけると非常に美味。


道の駅で売っているお刺身

  • 油そば 龍屋 かつおのたたきが乗った油そばが食べられる。私は毎回行ってしまいます。SATOUMIのそばにある。

  • めじか家 うどん、そば、定食が食べられる。定食は早く行かないと売り切れているかも。ソウダガツオを使った宗田節のだしがおいしい。けっこう混んでいる。SATOUMIのそばにある。


  • お好み焼きひな 大月町にある。お好み焼き以外にも定食など色々ある。やきめしが美味しかった。


  • なぎさ 柏島への道中にある。前に行こうとしたけど、休みだった。知人いわく唐揚げがジューシーで美味しいらしい。


他にも良いスポットを知っている方がいたら、教えて下さい!黒潮研は本当に良いところなので、興味がある方は一度行ってみることをオススメします。職員の方もみな良い人ばかりで、アットホームのような雰囲気があります。ブログを読むことで、過去にどんな人が何をしに来ているのか知ることが出来ます。


滞在している学生と友達になったり、一緒にサンプリングに行ったり一期一会の出会いもかけがえのない思い出になります。私が勧めるのですから、もちろん発光生物もたくさん採れますよ(40~50種)。他にも、〇〇という生き物が採りたい、とかそういう相談にも乗ってくれます。運が良いと船にも乗せてくれるみたい(ぼくは一度も乗せてもらってない)。




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