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5月宮城クラゲ調査

  • 執筆者の写真: Kanchi
    Kanchi
  • 5月24日
  • 読了時間: 4分

先月からはじめたクラゲ調査ですが、今月も行ってきました。沖縄から帰ってきて2日後でしたが疲労は回復していました。前日の天気予報では朝に少し雨が降る予報でした。雨が降ると表層の塩分が下がってクラゲが沈んでしまうので採集しにくくなります。数日ずらせば天気は良くなる見込みでしたが、この日は長潮だったし予定もあったので、雨がひどくならないことを祈って決行することにしました。


朝6時に家を出て2時間かけて気仙沼にある最初のサイトに到着しました。

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うーん、天気はギリギリ!そういえば先月も小雨が降ったことを思い出しました。ぱっぱと採集を済ませて次の南三陸町のサイトに向かいました。海をよく見るとなにか透明なものが浮いています。最初はビニールから思いましたが、なんだか違うようです。

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柄杓を伸ばして掬ってみると、、、

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これは、!サルパですね。ホヤやオタマボヤに近縁な生物です。近縁と行っても共通しているのは尾索動物亜門までで、綱から違いますからカエルを見つけて魚に近いと言っているようなものです。サルパにも色々種類があるのですが、分類を全く知らないので正体はなぞです。わかる方がいればコメントください。持ち帰りたかったのですが、サルパはすぐに駄目になってしまうので諦めることにしました。だんだんと雨がひどくなってきたので、道具をしまって車に乗った途端、おじ様がブツブツと話しかけてきました。うーん、訛りが強くてなんて言っているか理解できない。。。何度も聞き返してようやく理解できました。どうやらこの漁港ではウニ泥棒が出現しているらしく、柄杓を伸ばして採集している様子がウニを取っているように見えたようです。「サルパを採っていました」と言っても通じるはずないので、クラゲを採っていましたと説明すると事情をわかってくれて、「ごめんねー」と満足気に帰っていきました。


さて、次の漁港ではオワンクラゲのなかまがぷかぷかと浮いていました。オワンクラゲといえば光るクラゲの王様で、近年のクラゲブームの火付け役です。

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海が波立っていたので、確保するのに苦戦しました。この子はすでに体がボロボロだったのでリリースしました。触手がちぎれていたので、お触りさせてもらいました。

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ガラスのような透明感が美しいですね!この写真をXに投稿したところ思わぬ反響があり、サスペンス映画で凶器になりがちな灰皿のように見えるというコメントを頂きました。確かに!ちなみにオワンクラゲは英名でCrystal jellyfish(クリスタルジェリーフィッシュ)といいますが、名前に恥じないほどの美しさです。オワンクラゲの刺胞は弱いので通常刺さりませんが、子どもや皮膚が薄い方は刺さる可能性があるので注意してください。別のクラゲだったら大人でも刺されますからクラゲの見分けがつかない人も避けたほうが良いでしょう。クラゲアレルギーになったら納豆が食べられなくなってしまいますよ!


14時半頃に女川町に到着し、一度お昼休憩。

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ビンチョウマグロのハランボ焼きを頂きました。ふわふわで大変美味でした。真ん中左はクロソイ?の卵でした。初めて食べましたが濃厚で美味しかった。また行こう。


お腹いっぱいになった後は、サンプリング再開です。女川の漁港を除くと、こんなものが!

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何でしょう?藻でも大量発生したのかと思いましたが、嫌な匂いもしないし違うような気がします。

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なんだか、粉のようにも見えますね。ネットで調べてもよくわかりませんでした。正体がわかる方がいれば教えて下さい。


雨はウニ泥棒と間違えられて以降、ほとんど降らなかったので良かったです。ようやく最後の地点でサンプリングが終わり大学に向かっていると、ひしゃくを置いてきたことに気づきました。20分かけて戻ったので40分の追加と思いきや、帰宅ラッシュと重なって1時間くらい帰学が遅れたような気がします。


大学に着いてソーティング終えると22時を過ぎていました。今回の調査では、エダクダクラゲやオオタマウミヒドラ、エダクラゲなど10種くらいが採れました。顔ぶれが先月とあんまり変わっていないので、来月はどんなクラゲに出会えるのか楽しみです。

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オオタマウミヒドラ。先月は数匹しかいませんでしたが、今月は優占種でした。実験に使った数匹以外は名古屋大学のTくんに差し上げました。

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